人は肉食に不向き

進化的に見て人間は食肉に適した進化をしていません。

あなたは牧場にいる牛を見て、「うまそう!食べたい!あの牛の、のど元をかみ殺して、
血の滴る生肉を食べたい!!」 と思うでしょうか?」

ちょっと動物的すぎるのでもう少し人間っぽく表現すると、

「目の前で生きてる牛を今すぐ、刃物で切り殺して、皮を剥いで、血を抜いて、臓器を取り出して、
肉を食べたい!!」と思うでしょうか?

普通の人なら、殺すことさえためらうと思います。
そもそも人間には動物を殺す人体構造をしていません。
肉食獣のライオンやトラなどは、のどをかみ殺す強靭な牙、捕まえた獲物を離さない鋭い爪、
狙った獲物を追い詰める瞬発力を兼ね備えています。

人間はどうでしょう?
牛を殴り殺すことが出来るでしょうか?
豚を蹴り殺すことが出来るでしょうか?
道具を使えば出来ますが、素手でしとめられないということは、
進化の過程で肉食は適さない進化をしてきたのでしょう。
祖先である猿やゴリラは肉を食べません。

人体の各部を見てもそれが伺えます。
一番特徴的なのは腸です。
肉は腐敗が早いのですぐに体外に排出しなくてはいけません。
腐敗中にさまざまな有害物質を出します。
そのため、肉食獣の腸は草食動物に比べてかなり短いです。
肉食獣で体長の4倍くらい。草食獣で体長の10倍以上あります。

人間は欧米人の小腸で4〜5メートル 日本人は6〜7メートルと言われています。
これは欧米人が狩猟民族だったのに対し、日本人は農耕民族だったからと言われています。
大腸もあわせると9〜10メートルくらいになり、体長の6〜7倍くらいでしょうか。

同じ人間でも日本人のほうが、肉が体内にいる時間が長く、腐敗が進みやすく不利です。
ただ、欧米人はものすごい量の肉を食べるので、一概には言えませんが。
肉が体内に長時間いるほど大腸ガンのリスクが高くなります。